夢のように蝶、花に恋する
空気よりも軽いのではないか、蝶。広げる羽の立てる音、花びらに止まる音、確かに発せられるものではあるだろうけれども、それまた考えられないほどに、数万キロ彼方の爆音のように遠く、届かない世界のもののよう。そこで進行していることに気づく人もまた皆無。神でさえご存じないことだろうな。赤い思いの炎など、どこにも見えないものだしね。そもそもそのような思いがあるのかどうかも夢の世界のことのように、地の果ての彼方ほどに見えることがない。 なんてことを思うのは、あなただけかもね。その花や蝶のはるか下の方で、天上世界を見上げるみたいに様子をうかがっている永遠のような暇時間を過ごす名のない生きもの。その眼。みんなわれらの知らない、別次元の世界のお話ということになるんだろうな。
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