破れジーンズ・背後に見てしまうもの

ひとつのファッションという見方もできるものなのだろう、男女のジーンズ。意図的に破り、襤褸めかせて見せて穿く。剥き出しの膝をのぞかせ、腿をその破れた部分から見せる。尻さえもその手でのぞかせ見せようとする挑戦的な穿き手もいるようである。                                              過日、道路の向かいを歩く姿を見た二十代の半ばを過ぎていると思しい女性。すぐ近隣の住まいで、ちょっと用で出てきているという身なり、様子である。ごく普通の、感じの良い女性。だが、そのジーンズの膝あたりの無残。意図的に襤褸めかせて仕立てたその生地の抉り方は、おそらくはこの文化圏ならではの、ある意味先端的なところにあると見ることもできるなにかではあるのだろうが、別の感覚からすると目を覆いたくなる、正視に耐えないものと言うしかない。美しさの何たるかを知る文化圏の感覚になってみるとするならばね。なんとそこからは遠いことかと、ふと愕然とする思いになったのだ、その、ごく普通の女性の外れ具合に見えたものに。

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尻露出女先を行く

見慣れたものとなるはるか以前の、最初のひとりはそれはちがった視線を受けることになるだろうね。例えばの話、見慣れない奇矯とも思える髪型。、:現在では出尽くしのような感もあり、なにがでてきたところで、もう誰も度肝を抜かれるようなこともないと断言できる。そうした傾向は、もうはるか以前からのことだから髪などというのは例えも良くないが、いずれにしても見慣れない、度肝を抜かれるような、良く言えば「斬新」なものの登場に我々は出会ったりなどするわけですな。                                   これは斬新とは程遠いことではあるけれども、5、6年前のこと。近くの県立高校から帰るひとりの女子生徒の、こちらに与えたおどろき。正門の他に、グラウンド脇を通っても登下校ができる。住宅のある道は、学校側で行き止まりになっているから、人の通りは殆どない。そばに住む住民の姿も見ない時間が多い。グラウンド脇の階段を上がって、こちらの道に入ってきたその女子の行動が、なんとも。歩きながら、煙草をとりだすと火をつけた。制服姿、学校の至近。お見事、と言えるようなことでもない。場面として、相当に逸脱の大きな印象。では、男子生徒ならどうかと言えば、ありそうな景色ではある。そのあたりの男女による印象のちがいは微妙な部分だけれども、ともかくひとむかし前の感覚からすれば、その女子の行動、やはり度肝を抜かされそうなものになるんだな。                                                                 その点ではこちらも同じようなものだろう。尻見せパンツと言っても良いような、最近見かける女性のジーンズなど、腰部分の切り下げられたもの。腹の下部の次は尻。これもひとむかし前の感覚からすれば、という話になる。ここに「良い意味での斬新」か否か、などということを持ってきたら、その答えはこちらに求めないで欲しい、と言うしかない。                                  過日、いちおうは近辺と言えるちょっと離れた地域を自転車で走っていると、二十代の半ばほどとおぼしい女性が、髪をなびかせこちらを追い越して行った。と共に眼にいやでも入ってきたのが、尋常ではない尻の見え方である。締め付けるジーンズ上端ははろかに下がり、両の尻の間の暗がりがすっかりのぞけている。眼の保養などとたのしむ向きもあるだろう。趣味の問題が絡みそうだが、申し訳ない、こちらはこれ見よがしなそうした景色が苦手。信号の手前で先に走り出して、これで目障りなものとおさらばできるとひと安心したら、なんのことはない、あちらの方のエネルギーが勝って、またこちらを追い越して行く。 だがなんにしても、尻の間まで見せつけることはないだろう?

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